スーパー小学生エイト君(仮名)とPower BIを学ぼうとしたお話し

2023年も残すところ後数日
年々、一年が早く感じる年ごろです

さてさて、昨年も一昨年もアドベントカレンダーで
来年こそは必ずもっと内容の濃いお話しを書きます!なんて言っておきながら
今年はもう、そっと皆さんの記事を拝見して終わろうとしていたら
先日行われた東京での勉強会の後の懇親会で
石川さんから書きましょう!と誘っていただいたので
それからずっと何を書くか考えてきました。

正直今年の中盤、後半は全くPower BI触れずに子ども達に関わる仕事ばかりしてきました。
なので、ここは私らしく子どもと一緒に学ぼう!と思い立ち
我が教室のスーパー小学生エイト君(仮名)と一緒に
Power BIについて一緒に一から学んでみようと思い立ったお話しを書こうと思います。
23日の話題にふさわしいとは思えませんが、箸休めにどうぞお付き合いください。

さて、このエイト君は昨年夏のイベント
「夏祭りをDXしよう!」で
夏祭りの後、自分たちの出店の売上をPower BIで集計してみよう!のコーナーで
清水優吾さんのお話しをとってもいい表情で聞いていた子です!

夏祭りをDXしようのお話しはこちらからご覧ください↓↓↓

夏祭りをDXしてみた!《前編》

今年はあちこちで三年ぶりのお祭りや花火大会が行われていますね。昨日、一昨日とエンカレッジ桃花台プログラミング教室も夏祭りを行いました。 今日はその模様をブログに…

夏祭りをDXしてみた《後編》

昨日の続きでございます。8月21日(日曜日)のスケジュールはこちら さて、きのうの疲れもみせず朝10時からぞくぞく集まってくる子供達 塾長といえば、あれもこれもぜんぜ…

今読み返しても、なんて贅沢な時間でしょうね。
幸せ者です。うちの子供達(o^―^o)ニコ

直接学べるなんてね。大きくなってから読み返してひっくり返ってもらいたいね。ふふふ
優吾さんの説明を聞きながら、勝手に検索かけて調べてる子ども達

とある、教室の時間。この夏に楽しそうにPower BIをさわっていたエイト君に話しかけました。
先生と一緒に、次はPower BIを勉強してみない?と。
すると、すんなり、「いいですよ。」と答えが返ってきました。

「ところで先生。Power BIってなんですか?どんなことができるんですか?」
とドストレートな質問が返ってきました。

「うんとね、そうだな。Excelみたいにさ、ほら。グラフとかね作れたりね。」
「集計したり、分析したりしてね、それから、、、なんていうか・・〇▼◎★$#( ゚Д゚)」

これがねぇ。言語化できないのに自分でもびっくり。
さらに、刃のような鋭い言葉が返ってきて、

「Excelと何が違うんですか?」

「そうだねぇ。えっとね、Excelだとほら、そのね。そうだなぁ。グラフがさ、別々になっててね、連動しなくてさ〇▼◎★$#( ゚Д゚)」
と、お粗末極まりない結果になってしまいました。。。。
これ、マジでびっくりして。自分自身に。
今までもポンコツだったけど、ここまでポンコツになったとは!!!

そこで、エイト君には来週までに絶対ちゃんともっと説明できるようになっとくから
今日はごめん!!!と勘弁してもらい
その日から、どうやったらエイト君にPower BIという製品をわかってもらえるか。
どういう時に使う製品なのか。
Excelと何が違うのか。
そして小学生や中学生でも理解を深められる教材って?

そんなことを中心に考えていく事にしました。

子ども達と統計学習

実は、昔は数学のサブ単元のような扱いで
さらっと流されてしまっていた「資料の活用」と「確率」
今は高校入試でも必ず一問出題されるように変化してきました。

データを取り扱うという事が、必須になる時代の為に
子どもの頃から取り組ませておく狙いがあるのでしょう。

どんな例題をだせば、エイト君にイメージしてもらえるのか?
身近で学校でも使えるような内容はないだろうか?

そんなことを考えていたら、数学でも統計の学習をするのを思い出して
色々調べてみました。

中学数学の統計「データの活用」青山和裕編著 を参考にさせて頂きました。

学習指導要領の改訂に伴って、加速度を増す社会変化により
複雑で予測困難な世界は、どのような職業や人生を選択するかに関わらず
すべての子供達の生き方に影響するようになってきている。
そこで、情報や情報手段を主体的に選択し活用していくために必要な情報活用能力、
物事を多面的・多角的に吟味し見定めていく力、統計的な分析に基づいて判断する力
問題を見出し解決に向けて思考するために必要な知識やスキルを育んでいく事の重要性が高まっている

とありました!なるほど!うんうん。
そう、エイト君が今から統計やBIソフトに親しんでいく価値は十分にある!
決して、私が一人だと寂しいから巻き込むわけではない!(;^ω^)

まさに、中学生になったらきっと役に立つに違いない

どんなことができるのかをイメージする

社会における実例からの段落に面白い事例が掲載されていた

ビックデータの利活用例として自動車メーカーホンダの「internave」というサービスがある。
Honda│internavi

センサーを搭載したホンダ車の走行データを5分間隔で集約して、渋滞回避や目的地までの効率的なルート案内などのサービスを提供している。
位置情報や速度、ブレーキ使用などさまざまなデータが含まれる。日本全国の走行データがリアルタイムで把握できる仕組みらしい。
通常のカーナビが使用するVICSの情報とは違う形で道路状況を把握することも可能で、カーナビよりも精度の高い情報を提供できるようになっている。

このシステムではなく、「internavi」の導入後に副次的に発見された事柄がすごい!という話が紹介されていた。

internavuiのデータを分析した結果、埼玉県内で急ブレーキが多発する地点がわかった。その場所を調査したら事故多発地点だった。
そこで、街路樹の剪定や路面標示を追加したところ、internaviに計上される急ブレーキ回数が7割減少し、事故件数も2割減少することができたそうだ。

そして、この段落はこう結ばれていた。

現代の社会では集まってくる膨大なデータをただ集積するだけでなく、ある観点で整理し分析すれば社会の動向や消費者ニーズなどさまざまな情報をえることができ企業運営に活かすこともできる。膨大なデータの中から価値ある情報を抜き出すことができるかどうかが企業の命運を左右する時代となっている。

おお~~~。
エイト君に教えるつもりで調べ始めたはずだが、なんだかとても勉強になる。
私が言葉にできなかったことはこういう事なんだと理解した。
そして、同時に説明がしにくかったExcelとPower BIの違いについても小学生にもわかるかもしれない説明ができる気がしてきた

ExcelとPower BIって何が違うんですか?

正確な説明になっていないのかもしれない
でも、わかりやすさを優先させてもらう事にします。小学生にもわかるを大切にして。

Excelは、今あるデータを集計して報告するのに向いている。
Power BIは、過去も今もこれからも集まってくるデータを集計して分析し、問題や課題を見出して解決していくのに向いている。

どうだろう?私自身はとてもすっきりしています。(今のところ)

批判的・多面的に考察すること

Power BIの勉強をはじめてからずいぶんと立ってしまったけれど、それほど手ごわい相手だったんです。
沢山の優秀な方が、次からつぎへと出てきて追い抜かれていくばかりの現状になんでできるようにならないんだろうといつも考えていました。

実際、Power BIって学ぶべきことが今まで学んできたものに比べて多いという事もあったし、集計して出てきたグラフや数値をみて、それ以上なにをすればいいんだろう?と思ってもきたというのも正直なところでした。それは私たち日本人(言い過ぎかも)にとってグラフはすでに結果であることが多かったからじゃないかなと思います。Excelでいろんなグラフを作ってきましたが、報告するためのものだったですね。
ここから先の経験がなかったなと気づきました。集計したグラフなどのデータから安易に結論をだすのではなく、多角的、多様的、流動的な要素を踏まえてこのデータから読み取れる事が本当に正しいのかや、何を指しているのかなど自分たちの分析や判断について批判的に考察し判断する力が求められているという事ですね

例えば、インフルエンザの流行を欠席人数だけを比較した棒グラフでみる印象は3年生で流行しているように見えますが、
割合に変えてみると1年生のほうがインフルエンザにかかっている割合が多かった・・・という事がわかります。
一つの集計された数値だけだと見えないものもありますね。



中学生全学年を通じて「批判的に考察し判断する」との記載が統計指導に盛り込まれているそうです。
ただやみくもに問題解決に取り組むのではなく、手順を追って行うと効率的でPPDACサイクルの5つの段階を目安とすると良いとの事です。
それが下の図です

おお!なんかこれ見たことある。この図にたどり着いた!って感じ。
Excelでできないわけじゃないけれど、この作業にはPower BIのほうが向いている
ということをちゃんとエイト君に説明できる・・・気がしてきた!

一緒に作業してみる課題について

以前に自分でPower BIについての勉強会資料や研修資料を探してみた時に
出てきたものは、あるデータがあって、そこからグラフを作り、色などを整え見た目をよくするものでした。
同じデータを使用していて、様々なビジュアルが連動してうごいて、すごいなぁと感動しましたが今一つだからこれをどう活用するのかがイメージできずにいました。

さらに、小学生のエイト君と一緒に学ぶにあたってどんな題材でやってみたらいいのか・・・についても考えてみました。

すると、「中学数学の統計」にまたおもしろそうな題材が二つ紹介されていました。

一つは「貸出靴を買い替えよう」という課題

問題 あなたはボウリング場で会計を担当しています。
   貸出用のシューズを全て新しいものに買い替えなくてはなりません。
   あなたはどのサイズを何足買い替えますか?

   ★貸出用の靴の総数 200足
   ★貸し出された回数の合計 7260回
   ★貸し出された靴のサイズの平均値 24.5cm
   ★靴のサイズごとの貸し出された回数のグラフ

P:問題 どれを何足買う?
      ↓
P:計画 何がわかればいいかな?
      ↓
D:データ いつのどんなデータがよいかな?
      ↓
A:分析  どんな数値を使ってどう分析しようかな?
      ↓
C:結論  何センチを何足買ってみよう

こんな感じでレッスンを組み立ててみようと思いました。どうでしょう?
楽しそう!だと思うのですが。

そしてこれをPower BIデスクトップで作ってみるには何を勉強しなくてはいけないかな?
という考え方をしてみようかと考えています。

面白い課題だなと思いました。もう一つの課題はニュージーランドの学校で統計学習でつかわれているものです。
先生の掌をコピー機で拡大して、この掌の大きさから身長何センチの巨人かをもとめなさいといいうものです。

これも子ども達にはおもしろそうだなと感じました。
PPDACから考えていく事を学びながら、基礎的な動作で楽しんでみるのは子ども達や、ひょっとしたら研修でもたのしいかもですね。

長くなりました。エイト君との学びはこれからです。
また、進捗をブログにかいて記録しておきたいと思います。
お付き合いありがとうございました。
皆様、良いクリスマスをお過ごしください!

メリークリスマス!



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