塾長、後悔するの巻

突然のものすごい雷雨

びっくりしたぁ。
絶対落ちましたね

でも、少しずつですが
秋の足音が近づいている…

気がします(;^_^A

夏から再就職して
ハウスで農作物作りを始めた

我が家の発達障害「たっくん」も

50°を超える暑さのなか
作業はしないまでも
通勤も大変でしたが

やっと、収穫をめざして
作業がしやすくなりました

自尊心を育て
自己肯定感を高めてもらう塾になる

と役割を決めてから
様々勉強を始めて

今年はオンラインで開催される
LD(学習障害)学会にも
参加します

しかし、その
学習をする中で

いまさらながら
わかった事があります

「たっくん」は
本当に知的障害だったのか?

「たっくん」12歳の秋

小学校6年生
確かに勉強は苦手でした

不器用でもありました
人付き合いも苦手でした

何かがおかしい
そこから色々調べて



当時はまだまだ
知られていなかった
「学習障害」という言葉にたどりつき

名古屋で開かれていた
親の会や勉強会に
顔を出しました

来年中学に行ったときの事を考えて
思い切って検査を受けることにしました

愛知県コロニーの児童心理の先生に
見て頂きました

結果は「学習障害」ではなく

「お母さん、彼は軽度知的障害です」

という診断でした

目の前が真っ暗になりました


さらに

「治療はできません。療育のお話です」

彼には中学の学習を理解するのは難しいでしょう

そういわれました

そこから私は、「たっくん」の
未来の為に何をどうしたらいいのか
考え続けました

さまざま手をうってきたつもりです
当時からインターネットも得意でしたから

どんどん色んな情報にたどりつき
大阪に、東京「たっくん」をつれて
診察にいったり、相談にいったりしました

その私が今、ひょんなことから
学習塾を運営することになり

多数のお子さんをお預かりして
苦手にくるしむ子のために
少しでも手伝えることを

学習をはじめて
検査の数値の見方をはじめ
いろいろわかってきて

はたと気づいたのです

「たっくん」は本当に知的障害だったのか

小学校の時にうけた検査結果と
大人になってから受けた検査は

大人になってからのほうが
確かに低い結果でした

でも、今よくよく考えれば
中学にあがった12歳の春から

学習させてこなかったのです

「彼には中学の学習を理解するのは難しいでしょう」

そう、この呪文を信じて

信じ込んでしまって
学習の機会を奪ってしまったんじゃないか

この日を境に
私が軽度知的障害の子として
育ててしまったんじゃないか


そんな気持ちになりました

軽度知的障害の「たっくん」は
教えなくてもパソコン入力をします
ローマ字入力です

パソコンもiPadも
iPhoneも使いこなします

新しく買ったテレビやDVDやブルーレイレコーダー

メーカーが変わって
リモコンも変わっても
予約方法はちゃんと覚えて操作します

(ちなみに大卒の主人はいまだに覚えられません)

マンガも読むし、
大好きなワンピースは
ほぼキャラクターの名前を憶えています

私は「たっくん」の可能性を
奪ってきたんじゃないか

そう思えてきました

前職をハラスメントで辞めた後
ストレスから落ち込んだ時
精神科にかかりましたが

先生からも
「彼、知的障害?うーん
  発達障害のせいで検査がうまくできなかっただけじゃない?」


と言われて、私の方が
雷にでも打たれたような
衝撃でした

そもそも「たっくん」が
診断を受けたときには
発達障害はまだ
世に知られていなくて
定義もあいまいな時代でした

今思い返しても
いたしかたなかった

そうなのかもしれません

私の最大の失敗
後悔してもしきれない

もう戻る事はできないから

セカンドオピニオンすれば…
もっとよく調べていれば…
あきらめずにやらせていれば…・
そもそも検査なんてしなければ…

情報は大切です。それも正しい情報

でも、その経験を
二度と未来をあきらめる子が
いませんようにと

役立てることができるかもしれない
そういう機会をもらっているのかもしれません

いつだったのか
ドラマだったのか

忘れてしまいましたが
そのセリフはすごく刺さりました

障がいのあるお子さんを持つ
親がお医者さんか先生か
何かを訴えるのですが

先生が静かに言うのです

「お父さんは何か勘違いをされていませんか?
 辛いのはお子さん自身で
 障害のあるお子さんを持った親のあなたではありませんよ」

いつの間にか、
意図していなかったとしても
私もそうなっていなかっただろうか

いつもその後悔を忘れないように
していきたいなと思っています

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