読解力がないとどう困るのか?

先日の講師の話し合いの中で
こんなお話をしました

先生たちには
どうか子供たちを良く観察して
気が付いた事があれば
報告して頂きたい


例えばこんなやり取り

「じゃあ 問題1を読んでみて」

「Aさんは10時ちょうどに家を出て
 公園に向かいました。10時10分に
 家から600mの所にある駄菓子やに寄り
 買い物をしたあと10時20分に店を出て、
 公園には10じ40分に着きました。
 いずれも同じ速さで歩いたとすると
 家から公園までの距離は何㎞でしょう?」

 「どう?わかるかな?」

「ぜんぜんわかりません」

 みなさんはいかがですか?
難しいよネ

これは中学2年生の秋
一次関数の利用問題
(応用問題、文章題)

のところで出されるような問題です

この問題の中には
いろんな罠がかくされています

駄菓子屋に行くまでにかかった時間は
10分ですが、そうは書いてありません

時間を書いて、そこから
何分間の道のりだったか
に置き換えるようになっています

また、この問題から
傾きが同じでy切片が異なる
一次関数の式を作りますが

この傾きが同じであることは
「いずれも同じ速さで歩いた事とする」

という書き方から読み取ります

また、答えはmではなくkmで
答えなければなりません

そして更にここから

「Bさんは公園からAさんの家に
 自転車にのって10時27分に出発し
 毎分200mの速さで進みました。
 BさんがAさんと会うのは何時何分でしょう?」

と続いたりします

ここでも、たった4行の短い分から
さまざまなヒント、手掛かりを
間違いなく見つける事ができないと
この問題はとけません

中学数学では
どの単元もかならず最後には
「利用問題」といわれる
文章題の応用問題が用意されています

新しい計算の仕方や仕組みを
習って計算問題は解けるようになっても

この「利用問題」は大概どの子も苦手です


利用問題大嫌い!なんだよね


想像してみてください

読めて書けるお子さんでも
難関なのです

読みに問題のある子供は
文字を拾って読むこどだけでも
精一杯で

読んだ内容を理解するのは
ただでさえ困難

その上に上の問題のような
何手も工程を踏むように作られた
問題の大変さは想像して頂けると思います

読める事の大切さ

読み取れる力の大切さは
中学生にとっては
大問題という事です


そこで、上の問題
先生が単純に

「そっか解けないのか。じゃ解説するよ
 Aさんが家をでたのが・・・」

などと解説するわけですが
それを聞いてわからない子は
先生も自然に問題視できますが

問題は、解説を聞いて
わかった!というお子さんです

この問題の文章から
先生のわかりやすい口頭での
解説を聞いてわかったのに

自分で解くとできない

また解説をいれると
あーそっかだからここがこうなって・・・

「あの子、少し説明するとすぐに理解してくれます」

これに要注意ということです

読めて自分んで解けないと
テストでとれないことが多い

これが勉強不足からくるのか
はたまた、困難さがかくれているのか

先生方にはどうか
注意深く観察していただいて

些細な事でもみのがさず
シェアしていただきたいと
お願いしました

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